前へ(Back)/ /トップへ(Top)/ /コラムへ(Column)/ /次へ(Next)

B−15

(TYPE B-15)

「TYPE B−15」シリーズは、陸軍航空隊から空軍への変革期に採用されていたジャケットであり、製造期間がそれほど長くなかったにも関わらず、多くのバリエーション(B−15、B−15A〜D及びそれぞれの「MOD」)が存在する・・・ほぼ同時期、スペック番号方式が変更されているため、同一名称のジャケットにスペック「3220(B−15Bまで)」と「MIL−J−6251(B−15C以降)」の2種類のスペック番号が存在する。
材料となる皮革の欠乏を受けて、陸軍航空隊では革製ジャケットの製造中止を決定し、以降布製ジャケットにシフトしていくことになる・・・その最初のジャケット「B−10」は、海軍のG−1とほぼ同形状のコットン製ジャケットでライナーにアルパカが貼られており、防寒面では革製ジャケットと同等以上の性能を示したが、それまでのジャケットと同様に「立体裁断」ではなかったため、革ほどではないにしても、やや動きづらかったようである。
これを改良する形で制定されたのが、B−15シリーズである・・・スラッシュ・ポケットと丸っぽい外観、さらにパーツ点数の多い立体裁断は、それ以降の全ての近代フライト・ジャケットの基本となる形状であり、その意味でエポック・メイキング的なジャケットであると言える。
バイクでの使用感は、形状がほぼ同じであるためMA−1とあまり変わらない・・・ポケットも内外各2つであるが、B−15Bまでのモデルには左肩の「シガレット・ポケット(MA−1には付いている)」が装着されていないため、やや収納力に劣る(タバコだけでなく、鍵なんかを入れるのにも結構便利)。 襟ボアは賛否両論であるが、個人的感想を言えばそれほど気になるものではない・・・何よりも首回りの防寒には実に役に立つ(まぁ、MODはニット襟になってるが・・・)。
また、B−15Bまではフロント・ファスナーがやや右に「オフセット」されている(首回りの防寒性を高めるためと言われているが・・・B−15Cからセンターに戻されたことを考えると、意味があったかどうかは不明)ので、センター・ファスナーよりも少しタンクへの攻撃性が低い・・・まぁこれも程度の問題ではある。
MA−1に比べると、着ている人は圧倒的に少ないので「人と同じ格好は・・・」という方には特にお薦めである(笑)・・・ちなみに私は個人的にはMA−1よりもB−15の方が好きである。

1. フィッツウィル・スポーツウェア(FITZWILL SPORTSWEAR)
「布製ビンテージには手を出さない」という禁を破って(笑)、最初に購入してしまったB−15がこれである・・・確か羊革ジャケットの時も似たようなことを言っていたなぁ(笑)。
ビンテージ物であることには間違いないが、スペック番号が「2902FS」と、通常のB−15のスペック番号である「3220」とは異なっている・・・色々調べてみたところ、末尾に「FS」と付くのは「PXモデル(軍から払い下げを受けた材料を使用して作られ、基地売店等で販売されていたモデル)」ということが判明・・・まぁ、かなり珍しい部類のジャケットである。
B−15のファースト・モデルは外見に装飾的要素がなく、実に無骨に作られており、襟ボアと合わせて「作業ジャンバー」的な雰囲気を醸し出している(笑)・・・まぁ嫌いではないが・・・
サイズが「44(実際には42位のサイズだった)」と大きく、またファスナーが壊れたためにオークションにて売却。
2. ウェーバー・スポーツウェア(WERBER SPORTSWEAR)
こちらはオークションで購入したB−15Aのビンテージ物である・・・スペック番号「3220−A」と正確なもので、左肩及び内側の「AFマーク」がくっきり残っている優れものである。
コットン製アウター・シェルは、全体的に経年を感じさせない「質感」であるが、やや「破れ」及び「解れ」が多く、「どうしようか?」とも思ったが、普通に気兼ねなく使用することを優先して補修を行った(ちなみにビンテージ物は補修すると価値が下がる)・・・まぁ当面売る気もないしいいか(笑)。 ライナーのアルパカ・パイル及び襟ボアは、総合的には良好な状況であるが・・・襟ボアの一カ所が大きく破れたため、補修を行っている(裏から革を貼り付ける)・・・これまた機会があれば、ボア交換でもしたいところであるが・・・かなり高いらしい・・・とりあえず「部品取り(バイクみたいですなぁ・・・)」に安いレプリカ物でも入手したら、交換を考えてみようと思っていたが、3年ほど所有した後に口減らしのため売却・・・結構高値で売れたのが実に嬉しかった(笑)。
3. アルファ・インダストリー(ALPHA INDUSTRIES)
これはアルファ製のレプリカB−15Dである・・・MA−1初期型とは襟ボアがあるくらいしか違いはない。
スペック番号は、B−15Cから変更になり「MIL−J−6251A」である・・・ちなみに某カジュアル・ショップでかなり安く販売されていたので購入しようと思ったが、適正サイズがなく、女房用に買ったという代物である(笑)・・・残念(無理すれば着れないことはないが・・・ちょっと・・・)。
B−15シリーズは、B−15Aまでがコットン・シェルにアルパカ・ライナー、B−15Bからナイロン・シェルにウール・パイルとなっている・・・上のB−15Aと比べてもらえば一目瞭然であるが、内側が全く異なっている。 防寒的にはややアルパカが優れているが、経年で「毛が抜け落ちる」という不具合があるので一長一短・・・まぁアルパカの方が「豪華そう」ではある(笑)。
ほとんどクローゼットの肥やしとなっていたため、オークションにて売却・・・
4. メーカー不詳(NO BRAND)
番外編・・・これは実はB−15ではなく、「B−17(スペック「3225」)」という珍品ジャケットである。
形状はB−15と全く同じであるが・・・上のB−15シリーズとじっくり見比べていただくと・・・前立てが「左右逆」であることに気付かれるだろう。 B−17は「フライング・ナース」、即ち「看護婦用」ジャケットである・・・米軍では以前から女性が活躍しており、ほぼ同じ形状で「B−16」という女性パイロット用ジャケットも存在している。 どちらにしても、デザインはB−15と同様であるが、女性用ならではの裁断が施されているのが特徴である。
「当然」ではあるが女房用として、先のB−15Aとほぼ同時にオークションで購入・・・しかしうちの女房は「この手」のジャケットが実に「似合わない(笑)」ため、あまり着られることなくクローゼットの肥やしとなっている・・・何だかなぁ・・・
この手の珍品は入手が難しいが、着ないものを持っていてもしょうがないので、これまたB−15Aと一緒に売却。

戻る(Return)






前へ(Back)/ /トップへ(Top)/ /コラムへ(Column)/ /次へ(Next)